価格の違いはどこから?FX3ディスク/FX2ディスク/FX1ディスクの違い
3月に入ってから、クロスバイクを始めるために来店される方が増えてきました。色々なご質問を受けるのですが、比較的多いのは、トレックのFX3ディスク、FX2ディスク、FX1ディスクの違いについてです。この3車種の違いを何回かに別けてご説明します。
乗り味/乗り心地に関わる違い
今回は、ペダルを漕いだときの軽さや、ハンドリングのキビキビ感などの乗り味。そして乗り心地の違いを感じる部分についての説明です。
タイヤの違い
FX3ディスク/FX2ディスク/FX1ディスクは、全て700cと呼ばれる径のタイヤが装着されていますが、FX3のみタイヤの幅が少しだけ細めです。一般的に、タイヤの幅を細くすることで走り(ペダリング性能)を軽くすることが出来ます。タイヤを細くすることで、タイヤ自体の重量が軽くなり、ハンドリングもキビキビと軽快になるというメリットがあります。反面、衝撃吸収性は劣ってしまいます。
FX3 ディスク | FX2 ディスク | FX1 ディスク |
ボントレガー H2,700×32c (32mm幅) | ボントレガー H2,700×35c (35mm幅) | ボントレガー H2,700×35c (35mm幅) |
また、FX3ディスクに装着されているホイール(リム)は、チューブレス(チューブを使わないシステム)に対応しており、耐パンク性/乗り心地を更にアップさせることもできます。(別売りアクセサリーが必要)
ハンドル&グリップの違い
タイヤの次は、ハンドルまわりの違いです。
FX3 ディスク
FX3ディスクには、手への振動を和らげるハンドルバーとグリップ『Satellite Plus IsoZone ハンドルバー&グリップ』が装着されています。通常ハンドルバーの断面は円形ですが、このハンドルバーは上半分を平らにした半円状に作られており、その上半分には非常に軟らかいシリコン状の素材で作られたフォームがセットされています。更にグリップ(握る部分)は、エルゴノミックデザインを採用することで、ひとまわり細いタイヤを使うデメリットを完全に消し去っています。
乗り心地を良くするために、マウンテンバイクのようなサスペンションを使ったクロスバイクもありますが、重量増やメンテナンスが必要になる点など、長期的総合的に考えると、FX3ディスクの採用したグリップの効果は絶大です。
FX2 ディスク
FX2ディスクのハンドルバーはFX3ディスクと同様にアルミ製で、乗車姿勢もほぼ変わりません。FX3のような、衝撃吸収ハンドル&グリップは装着されません。ただし、別売りの『Satellite Plus IsoZone ハンドルバー&グリップ』を取り付けることで、FX3ディスクと同様のハンドルまわりにすることも出来ます。
FX1 ディスク
FX1ディスクのハンドルバーはスチール製で、乗車姿勢も僅かに立ち気味となります。
前輪を支えるフロントフォークの違い
前輪を支える大きなパーツ、フロントフォークも3車種それぞれ異なる部分です。
FX3ディスク
FX3ディスクには、多くのロードバイクと同様にカーボン素材を使用して、路面からの振動を吸収しつつ、同時に重量も軽減しています。FX3ディスクは走りが軽い上に乗り味もスムーズなのは、様々なテクノロジーが組み合せられた結果です。
FX2ディスク
FX2ディスクには、アルミ製のフロントフォークが装着されています。
FX1ディスク
FX1ディスクのフロントフォークは、スチール製です。
まとめ:乗り味・乗り心地で選ぶなら?
FX2ディスク・FX1ディスクは、やや太目の35mm幅タイヤのため、ショック吸収性、乗り心地の良さがポイントです。ただし、走りとの両立という点では、FX3ディスクには敵いません。
乗り味の軽快さ・楽しさ、乗り心地の良さで選ぶなら、FX3ディスクがおすすめです。FX3ディスクは、ペダリング(漕ぎ)の軽さに加え、スポーツサイクルらしいキビキビとしたハンドリング、カーボンフォークや衝撃吸収ハンドル&グリップの組み合せによる乗り心地の良さで、日常的な通勤通学はもちろん、週末に20〜30キロ程度のツーリングを楽しむことも出来ます。
次回は、変速機などのドライブトレインや、ディスクブレーキの違いについて、説明する予定です。