ロードバイクといえば、細いタイヤに高い空気圧。
以前は7bar、8barといった高めの空気圧で走ることも珍しくありませんでした。
現在では、従来から使われてきた25Cに加えて、28Cや30Cといった幅の広いタイヤを装着するロードバイクも増えてきました。また、チューブを使用しない「チューブレス」に対応したタイヤやホイールも選べるようになっています。
タイヤやホイールの選択肢が広がったことで、ロードバイクの空気圧も「とにかく高めに入れておけばいい」というものではなくなっています。
今回は、タイヤ幅によって空気圧がどう変わるのか、そして自分に合った空気圧を考えるときのポイントをご紹介します。
なぜ昔のロードバイクは高圧だったのか

少し前まで、ロードバイクでは23Cのタイヤが多く使われていました。さらに以前には20Cなど、より細いタイヤが使われていた時代もあります。
細いタイヤは内部の空気量が少なく、ライダーとバイクの重量を支えながら、段差などでタイヤが大きく潰れるのを防ぐためには、高めの空気圧が必要でした。
また、チューブを使用するタイヤでは、空気圧が低すぎると段差などを通過した際にタイヤが大きく潰れ、インナーチューブがリムとの間に挟まれてパンクする「リム打ち」が起こりやすくなります。
そのため、ロードバイクでは高めの空気圧で走ることが一般的でした。
タイヤが太くなると、適正な空気圧も変わる

近年のロードバイクでは、28Cや30Cといった幅の広いタイヤを採用するモデルも見られるようになりました。
タイヤが太くなることで内部の空気量も増えるため、同じ条件であれば、細いタイヤと同じ空気圧にする必要はありません。
より低い空気圧でもライダーとバイクの重量を支えやすくなり、タイヤが路面の細かな凹凸に合わせて変形することで、乗り心地やグリップにも違いが生まれます。
もちろん、これは25Cより28Cや30Cのほうが優れている、という意味ではありません。
大切なのは、使用しているタイヤの幅やホイール、ライダーの体重などに合わせて、それぞれに適した空気圧を考えることです。
空気圧を上げすぎると、必ずしも速くない

「空気圧を高くしたほうが転がり抵抗が少なくなって、速く走れる」
そんなイメージを持っている方も多いかもしれません。
確かに、非常になめらかな路面では、空気圧を高くすることでタイヤの変形が少なくなり、転がり抵抗を抑えられる場合があります。
しかし、私たちが実際に走る道路は完全な平面ではありません。
一見きれいに見える舗装路にも、細かな凹凸や継ぎ目があります。
空気圧が高すぎるとタイヤがこうした凹凸を吸収しにくくなり、バイクが細かく上下動します。
適切な空気圧でタイヤが適度に変形すれば、路面の凹凸を吸収しながら路面を追従しやすくなります。
つまり、空気圧は高ければ高いほど速い、というわけではありません。
チューブレスという選択肢
ロードバイクでは、チューブを使用しない「チューブレス」に対応したタイヤやホイールも選択肢のひとつです。
チューブレスにはチューブがないため、チューブがリムとの間に挟まれて起こる「リム打ちパンク」は起こりません。
そのため比較的低い空気圧を使いやすく、タイヤのグリップや乗り心地を生かしたセッティングがしやすいのも特徴です。
ただし、チューブレスだからといって、空気圧は低ければ低いほどいいというわけではありません。
空気圧が低すぎれば、走行時の安定性などに影響することもあります。タイヤやホイールに指定された空気圧の範囲を確認したうえで調整することが大切です。
では、何bar入れればいい?

適正な空気圧は、
・ライダーの体重
・バイクや荷物を含めた重量
・タイヤ幅
・リムの内幅
・インナーチューブの有無
・走行する路面の状態
・タイヤやホイールメーカーが指定する空気圧
など、さまざまな条件によって変わります。
同じタイヤを使っていても、前輪と後輪ではかかる荷重が異なるため、必ずしも前後を同じ空気圧にする必要もありません。
まずはメーカーが推奨する空気圧を基準にして、指定された範囲を守りながら、自分の体重や走る場所、好みの乗り心地に合わせて調整してみるのがおすすめです。
空気圧を一度見直してみませんか?
「ロードバイクだから、とりあえず7bar」
もし以前から同じ感覚で空気を入れているなら、一度空気圧を見直してみてもいいかもしれません。
タイヤを交換したとき、ホイールを交換したとき、タイヤ幅を変更したとき、チューブレスに変更したときなども、適正空気圧を見直すタイミングです。
ほんの少し空気圧を変えるだけでも、乗り心地やグリップ感、走りの感覚が変わることがあります。
今使っているタイヤやホイールに合った空気圧が分からない場合は、お気軽にスタッフまでご相談ください。
